こだわり人物伝第二回 NU9号感想

 こだわり人物伝の第二回は、テキストとは大分違う感じでした。どちらかと言うと晩年の大長編ドラへの取り組みなどにスポットを当てた感じ。
 最後の原稿に、かすれた文字でセリフが書いてあるのを見て、F先生が命を削ってドラえもんを描いていたのだな、と再認識。
 あと、F先生の書棚やねじまき都市の構想ノートが見れたのが個人的に嬉しかった点です。

 
 
 今回はドラえもんの原点的作品として、手ぶくろてっちゃんが取り上げられていました。地上波でこういったマイナーな作品が取り上げられるとなんともいえない嬉しい気分になりますね。
 てぶくろてっちゃんはF全集第二期でいよいよ発売されますね!私はNU第9号の再録でしか読んだことがないので非常に楽しみ。
 

 このNU第9号は、藤子不二雄のコンビ解消が特集されている号です。前々から、コンビ解消が当時の藤子ファンにとっていかにショッキングな出来事であったかを知りたかったため購入しました。
 当時の会員の方の投書は、大抵がコンビ解消を悲しむものでした。信じられない、まさか、デマであってくれ・・・と思っていた方が大半のようでした。そして、その年の3月に公開されたドラえもん映画で、原作者のテロップがはっきりと「藤子不二雄A」「藤子不二雄F」と書かれていて、コンビ解消をさらに実感した、という投書もありました。(ドラえもんエスパー魔美、ウルトラBの三本立て)「二人で一人の漫画家」ということに非常に魅力を感じていた人が非常に多かったことがよくわかります。今となっては、コンビ解消は仕方のないことであったと冷静に考えることが出来るのですが、当時のファンの方たちにとってはやはり尋常ではないショックだったのだということが実感出来ました。


 また、コンビ解消を機に、今までの藤子不二雄の足跡を書いた「藤子不二雄 37年の歩み」という企画も印象に残りました。
 年代順に藤子先生の作品を検証していくというのは中々面白い試みだったと思います。


 

 来週のこだわり人物伝は、いよいよF先生の奥様である、藤本正子さんの語りですね。とても楽しみです。